2008年刊。著者は京都大学再生医科学研究所教授。
タンパク質。それは人体の固形部分(30~40%)の約20%を構成する。のみならず人体の恒常性維持や各種機能を発現させる物質でもある。
本書はそのタンパク質に関し、①それが作用する世界(細胞)、②誕生、③成長(分子シャペロンの働きを中心に)、④人体内での輸送・移動、➄タンパク質の死と再生(輪廻転生)、そして⑥機能性の維持・確保のメカニズム(品質管理)を解説する。
一言でいうならば難しい書だ。しかし最先端研究は元より、その一般利用にも思考を巡らせ得る書という意味で美味しい書である。
クロイツフェルト・ヤコブ病に関係するプリオン、あるいはアルツハイマー病に関係するアミロイドβなど、個人的関心に関わる事項にも言及されており、難しかったが、意味ある書だったと感じた。要再読か。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2016年12月10日
- 読了日 : 2016年12月10日
- 本棚登録日 : 2016年12月10日
みんなの感想をみる