人物の感情描写や情景はいまいちなので(元来、著者の書に期待はしていない)、小説としては面白いとは言えないが、日米双方の軍隊のあり方の描写は割に生々しい。というより、よく調べているんなだぁと。
一方、兄弟間の銃撃・負傷というのは、余りに出来すぎていて、リアリティ重視といいながら、リアリティ欠如を齎している感。「大地の子」でも感じたが、そこまで「運命的な何とやら」にせずとも良かろう。
心情描写が平板な分、そこが浮いてしまうのだ。
賢治のオーストラリア赴任から、フィリピン戦、そして、原爆投下、終戦へと。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年2月5日
- 読了日 : 2017年2月5日
- 本棚登録日 : 2017年2月5日
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