当事者主権 (岩波新書 新赤版 860)

  • 岩波書店 (2003年10月22日発売)
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 「世の中をこんなものさ、と受け入れていれば、自分のニーズにさえ気づかない。そのために、非障害者は当事者にさえ、なれないのだ。障害者の自立の理念に学んで、変えられないと思っている社会を変えてみようではないか」と「おわりに」にはある。2003年に出版された書籍であり、当時の政治状況や医療の状況(たとえば、行政改革や乳がん治療など)は当時と変わったことを感じさせる。一方で、引用した文章で述べられている「当事者にさえ、なれない」という内容は、今なお強く実感させられる人も多いのではないだろうか。
 社会は何も変えられないと思わされていれば、自分自身が感じるニーズを考慮しても仕方がない、と捉えても不思議ではない。ではどうするか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フェミニズム
感想投稿日 : 2023年5月1日
読了日 : 2023年5月1日
本棚登録日 : 2023年5月1日

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