本作は泉鏡花の生誕地である金沢市が主催する泉鏡花文学賞の制定40周年記念プロジェクトてして企画・制作されたもの。絵本の部分は読みやすいように手が加えられており、巻末には原文が載っています。絵本の文章は鏡花独特の文章リズムを損なうことなく書かれていて、原文と比較しながら読むと面白いです。
凛として美しい母と暮らす少年・廉。少年の母への強い思慕が、幼い時に母を亡くした鏡花自身に重なって見え、切ないような気持ちにもなります。
中川学さんの絵も温かみがあって、切り絵のようで可愛らしい。
鏡花の文章は慣れないと読むのが難しいですが、彼の文章の美しさはピカイチ。もっと鏡花の作品を読みたいです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2022年1月7日
- 読了日 : 2022年1月7日
- 本棚登録日 : 2022年1月7日
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