大学生の頃、人生で初めて失恋して手にとった一冊。当時は物語の中で人が振られることですらきつく、2話目で読むのをやめてしまった。
社会人になり、二度目の失恋をした。そして再度手にとったこの本。
前回読めなかったのが嘘かのように、めくる手が止まらない。
失恋してもまた人を好きになる。失恋を重ねるごとに状況把握が早くなる。
二度目の失恋を経験したからこそ、共感できる部分が多く、また前回よりも楽観的に読み進めることができた。
一度目の失恋の時は、何もかもが嫌だった。振られたことをきっかけに振られ小説を読むのも惨めに感じた。
しかし、恋、ひいては人生とはそういうものだ。誰かを振った誰かも、また別の誰かに振られる。皆惨めなのだ。
失恋し、傷つく。でもそこから学び、また違った恋愛をする。
それが人生の楽しさでもある。
きっと、これから三度目の失恋、四度目の失恋を味わうことで少しずつ違った角度からこの小説の良さを理解することができるだろう。
読書状況:いま読んでる
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- 感想投稿日 : 2020年4月9日
- 本棚登録日 : 2020年4月7日
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