天狗風 霊験お初捕物控(二) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年9月14日発売)
3.68
  • (230)
  • (342)
  • (556)
  • (15)
  • (2)
本棚登録 : 2738
感想 : 184
4

再読。時代物の中で描かれる超能力とファンタジーはしっくりとくる取り合わせ。でもテーマが外見の美への執着と嫉妬心っていうのがなんだかいまいひとつインパクトに欠ける。「外見より中身でしょ」と迷いなく断言できる人には共感しづらいと思う。へたれな右京之助が「お初どのは誰よりも美しいですよ」なんて真面目に言うあたりが「頑張れ」って背中を押したくなる。宮部さんの作品にしてはこの恋愛になりそうなならなさそうなジレジレしたところは珍しいかも。猫の鉄は名脇役で作品を盛り立ててくれた。シリーズのレギュラーになってほしかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 宮部みゆき
感想投稿日 : 2014年3月19日
読了日 : 2014年3月19日
本棚登録日 : 2014年3月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする