再読。時代物の中で描かれる超能力とファンタジーはしっくりとくる取り合わせ。でもテーマが外見の美への執着と嫉妬心っていうのがなんだかいまいひとつインパクトに欠ける。「外見より中身でしょ」と迷いなく断言できる人には共感しづらいと思う。へたれな右京之助が「お初どのは誰よりも美しいですよ」なんて真面目に言うあたりが「頑張れ」って背中を押したくなる。宮部さんの作品にしてはこの恋愛になりそうなならなさそうなジレジレしたところは珍しいかも。猫の鉄は名脇役で作品を盛り立ててくれた。シリーズのレギュラーになってほしかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宮部みゆき
- 感想投稿日 : 2014年3月19日
- 読了日 : 2014年3月19日
- 本棚登録日 : 2014年3月19日
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