一見、バラバラな出来事なのですが、読み進めるうちに一つに繋がっていて、なるほどそうきたかと思わず思ってしまいました。ただ、思ったよりはガッツリと繋がっておらず、断片的だったので、ちょっと肩透かし感はありました。
主に5つの出来事が収録されていて、それぞれの出来事には、ちょっとした驚きの展開があり、短編集としても楽しめました。軸となる話は、パワハラ上司の不正の証拠を手に入れるために色々奔走する話ですが、出来事が変わるごとに主人公は異なります。点と点だったのが、後になって、この人ってもしかして…と繋がる瞬間は、ちょっとした驚きや意外な感覚があって、面白かったです。
芦沢さんというと、オドロオドロしいのを表紙から想像したのですが、今回は軽めで明るい雰囲気を醸していました。サクッと読むのには良いかと思いました。
読後感はスカッとしましたが、よくよく考えてみると舞台編の結末が気になったり、あの人のその後などが気になったりとモヤモヤ感も残ってしまいました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2020年7月
- 感想投稿日 : 2020年7月24日
- 読了日 : 2020年7月23日
- 本棚登録日 : 2020年7月22日
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