先の『売女の人殺し』がボラーニョ自身と思われる登場人物が出てくる作品が多いのに対し、こちらはそういう感じは薄めです。特に最後の二篇は講演の原稿なので、『売女』とはかなり趣を異にする作品に感じられます。どう異にするかと問われれば、本作のボラーニョは饒舌だと言うことです。こんなにしゃべる人だったっけ(?)という印象を受けます。そして「鼠警察」も風刺が効いていますがちょっぴりユーモラスな感じもあり、こういう作品も書けるんだ、と驚かされました。
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讀後記(一般)
- 感想投稿日 : 2014年3月23日
- 読了日 : 2014年3月23日
- 本棚登録日 : 2014年3月23日
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