疾走 下 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店 (2005年5月25日発売)
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本棚登録 : 7977
感想 : 735
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うわああああああ、きつい。
全部通してとってもきつい作品でした。すごく闇が深い!

友達とキャッキャ戯れるお兄ちゃんの後を追っかけ回す純粋な子どもだった時代からの没落。沼にはまり込んでもがいても抜け出せない。そのうち抜け出すことを諦め沈んでいく足元を眺めるようになってしまう。

どうして誰一人として隣に並んでくれる人がいなかったんだろう。
特に両親がね。
神父さんは別枠なんだろうな。ただそこに在る人として必要な大人。

ただひたすら人と繋がりたくて、隣りにいてほしくて、故郷に帰りたかった。
切なくて苦しいです。
最期にエリちゃんを悪者にしないで故郷で撃たれて亡くなったのが、彼にとっては本当に救いだったと思う。

最後の章はよかったー!
キラキラとしてて泣いてしまいます。

ものすごい人間くさい救いのない小説でした。(褒め言葉)




@手持ち本

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本〚本棚にいる〛
感想投稿日 : 2023年10月12日
読了日 : 2023年10月12日
本棚登録日 : 2007年9月28日

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