相変わらず止まらずに読んでしまう………精神的に残酷というか、なんていったらいいんだろう?普段綺麗事で隠れている悪意を、取り出して磨き上げていくような痛々しさと苦しさ。
本筋についてはもちろんなんだけど、幼稚園や小学校で動物を買わなくなったのはなぜかっていうエピソードがやばかった。わかるよ。現実の幼稚園や小学校でどうあれ、悪意への向き合い方を教えられない、という事実は確かにある。幼い子供相手ではないにせよ教員のときの気持ちを思い返すとぐっと染みるようにわかる。
心を守るということ。悪意と向き合うということ。とてもこわくて苦しい。それをこんな風に、いたずらに醜くではなく、心打つ書き方で書ける辻村さんってすごいなあ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年7月29日
- 読了日 : 2017年7月29日
- 本棚登録日 : 2017年7月29日
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