銀行支店長、走る

著者 :
  • 実業之日本社 (2013年4月15日発売)
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本棚登録 : 135
感想 : 21
3

ストーリー展開が早くて一気に読めたし、悪の後ろにはもっと黒い人間がいるんだと面白かった。
登場人物もみなキャラクターが白黒ハッキリしていてわかりやすい。


だけど、

①主人公の貞務が何かにつけて孫子の言葉をひとりごちて、いちいち解釈してるのが煩わしい。

②そもそも題名からして「支店長、走る」じゃだめなのか?「銀行」っているか?

③序盤で出てきた登場人物がいつまでも再登場しないので、彼らがキーマンだと透けて見える。

④正義感がかなり強い主人公なのに客や取引について部外者にペラペラ喋って、守秘義務もコンプライアンスもへったくれもなく現実味に欠ける。

⑤この年まで出向せず銀行に残っている事をしつこく書いていたのに、久木原がいざという時の捨て駒に使おうと残していたなど、残ってた理由について結局触れられず消化不良。

⑥最後の数行は前振りで書かれてなかったし、ちょっと長くて、取って付けた説明のよう。

などなど、話自体は面白いのになんとなく読後の満足感に欠ける。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年12月4日
読了日 : 2014年12月4日
本棚登録日 : 2014年12月2日

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