路 (文春文庫 よ 19-6)

著者 :
  • 文藝春秋 (2015年5月8日発売)
3.93
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本棚登録 : 2258
感想 : 243
5

ずっと読みたかった吉田修一さんの作品!
台湾新幹線開業を軸にした群像劇。
巨大プロジェクトをテーマにしているけど、
それはあくまで軸であって
台湾人、日本人の生活、人の繋がりに重点が置かれてる。
吉田修一さんの文章は本当にその時代を生きて
目の当たりにしてる気持ちにさせるから凄いなぁ…。
春香と人豪の出会いがあまりにもロマンチックなのに
そこがメインじゃ無い、そこが良い!!!
悪人も大きな事件も出てこないので
終始健やかに読むことができるし
だからと言って刺激がないわけでも無い!!
これ、このバランス!!塩梅!!
あーだから吉田修一さんは刺さるんです
作中に出てきた『人生』って楽しいものなんだって
思い出す人豪の台詞と同じタイミングで思い出してしまった。
読了後の気分がめちゃくちゃ良い。
これは恋物語ではない!!!!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月29日
読了日 : 2023年10月29日
本棚登録日 : 2023年7月16日

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