緋い記憶 (文春文庫 た 26-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (1994年10月8日発売)
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本棚登録 : 544
感想 : 59
3

本のタイトルにもなっている『緋い記憶』が、やはり逸品。
発表された年が30年ぐらい昔だから、
時代背景とか人物描写に古臭さを感じるけれど、
物語はどれもこれも、今読んでみても引き込まれる。
ひんやりとしたものを感じつつ、
自分の記憶の断片が脳裏に浮かんでは消え、
1話1話の主人公の記憶に吸い取られていくような気さえする。
短編で、ここまで人の危うい側面を描ききるのは凄いな。
さすがだなと思うけれど、まだ高橋克彦氏の長編は未読でもあり、
長編に向かうのには躊躇がある、何故だろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本ミステリー
感想投稿日 : 2018年10月15日
読了日 : 2018年10月15日
本棚登録日 : 2018年9月25日

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