テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?

  • みすず書房 (2014年6月20日発売)
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より大きくグローバルで大規模に相互に結ばれているテクノロジーのシステムを指すものとして〈テクニウム technium〉という言葉を作った。テクニウムはただのピカピカのハードウェアの範疇を超え、ありとあらゆる種類の文化、アート、社会組織、知的創造のすべてを含む言葉だ。それには触れることのできない、ソフトウェアや法律、哲学的概念なども含む。そして最も重要なことは、われわれが発明をし、より多くの道具を生み出し、それがもっと多くのテクノロジーの発明や自己を増強する結びつきを生み出すという、生成的な衝動を含んでいるということだ。p18

哲学者のダニエル・デネットは優雅にも、「知性のデザインの歴史上、言語の発明に勝る飛躍と重要さをもたらしたものはない。ホモ・サピエンスがこの発明の受益者となったとき、それまでの地上の他の種をはるかに超える彼方に飛び出すための発射台に立ったのだ」と持ち上げる。言語の発明は人類にとって最初の特異点(シンギュラリティ)だったのだ。p34

ケイは「テクノロジーとはあなたが生まれた後に発明された物すべてだ」と言う。p270

1930年代、ラインホルド・ニーバー「神よ、変えることのできないものを受け入れる勇気を与えたまえ。そして変えることのできないものとできるものを見わける知恵を与えたまえ」p309

↓青山ブックセンター選書コメント

<選書コメント>
「手元のiPhoneが今にも爆発しそうなほど、暑い...冷房の効いた青山ブックセンターに逃げ込もう」ーー。この一文にはいくつの、“テクノロジー”が隠されているだろうか。人類が最初の道具として石器を発明してから、iPhoneへたどり着くまで。テクノロジーは、また一つの生命体として進化を遂げてきた。テクノロジーなくして生きられない私たちを、“彼ら”の起源と現在を理解するための原理的な旅へ誘ってくれる一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 情報/テクノロジー/メディア
感想投稿日 : 2016年5月7日
読了日 : 2019年8月23日
本棚登録日 : 2016年5月7日

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