前から気になっていた作家だったので、短編集なら雰囲気を知るには丁度いいだろうと手にとってみた。
なかなか受賞が難しいといわれる推協賞の短編部門を受賞したという表題作はなんともお洒落な作品だった。
結末のオチが効いているのは勿論、800メートル競争することがなぜ人間の尊厳を証明することになるのか、という理論を楽しく読めた。
個人的に好きなのは『完全犯罪あるいは善人の見えない牙』
病死に見せかけ殺し、完全犯罪を成功させた筈なのになぜ捕まったのか。
真相は簡潔ながら綺麗に纏まっており、1番ミステリ度が高い作品ではないだろうか?
ミステリとして読むと肩透かしを食らうかもしれないが、単純に読み物として面白いので是非読んで欲しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年9月17日
- 読了日 : 2014年9月17日
- 本棚登録日 : 2014年9月17日
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