双子の兄弟のうち、兄と結婚した女性の遺体が湖畔の別荘で発見された。その時兄弟には2人とも県外出張のアリバイがあったが、次にはなんと、同じ別荘でこの兄弟のどちらかと思われる死体が。死体は頭部と両手首を切り落とされており双子のどちらとも判別しない。謎が謎を呼ぶ展開に…
森博嗣が「ミステリを書くルーツとなったミステリ作品100」として挙げていたので手をつけた(海外ミステリや夢野久作作品などに混ざって日本人作家の作品があったのでおお、という感じ)。確かに、このトリックは森博嗣に通じるもの有り。
知識が無くても普通に読めるけれど、途中に海外ミステリ含む作中アリバイトリック分類、などが含まれるためそういうことにも詳しい人はなるほどなるほどとなりそう。
普通に考える、最初の段階の「ミステリでこの展開って、こういうことじゃね?」の基本(乗り物トリック、人物入れ替わりトリック)が登場→どちらも意表を突いたオチがちゃんと用意してあるのが流石。
登場人物の台詞は時々妙に芝居がかった饒舌さを見せるものの、各人物の言動など1つ1つの描写が、淡々と、且つ余計なモノが無くリアル。
星3.8くらい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年11月2日
- 読了日 : 2020年11月6日
- 本棚登録日 : 2020年11月2日
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