ジュブナイルと冠した本書は、登場人物と同じ高校生年代をターゲットにしたものか。大人の世界への憧憬と反発、異性への興味を具現化するSFもの。大人向けの作品では主人公が酷い目にあう展開が多いのだが、本書では成功譚として書かれているのが興味深い。本書のタイトルともなっている短編「ミラーマンの時間」は、ずば抜けた超能力を持たない昌夫が、それでもスーパーマンとは何かに悩みながらも、世界を救うような活躍が何一つできず、悶々とする中で憧れの女子が不良化されていく姿にヤキモキ。しかし、最後の昌夫の決断に救われた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(邦国)
- 感想投稿日 : 2017年11月26日
- 読了日 : 2017年11月26日
- 本棚登録日 : 2017年11月26日
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