シリーズ最終作は、前作から16年が経過。病気療養藩士の代替として半年間の江戸行きとなった又八郎。藩命の裏に嗅足組解散という密命があるのだが、衣食住は不自由しないかわりに、公務であるが故に自由に動けない。嗅足組に関わる者達が「凶刃」に斃れていく中、またしても幕府隠密も絡んで、三すくみの関係。江戸嗅足組の頭・佐知をはじめ配下の面々と力を合わせて敵と対峙するのだが、本作は姿を現さぬ敵を推理する場面が強調された印象だ。中年太りの又八郎、再び浪人となり妻にも先立たれた細谷など、登場人物の悲哀を感じる作品だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2021年2月14日
- 読了日 : 2021年2月13日
- 本棚登録日 : 2021年2月14日
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