神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2002年2月28日発売)
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再再読。

今日も、どこかで、誰かが、
自分の周辺の小さな世界を
そっとなだめているのかもしれない。
その人の心の深いところで。

その人にとっては、とても大きな、
けれど人から見たら小さな何かを乗り越えて、
自分の力で、誰かとのつながりを
結び直そうとしているのかもしれない。

ときどき
あまりにも大きくてあらがえない自然の流れは、
人間の心に
ぽっかりと暗い暗きょをもたらす。

けれど、内側の光は
どんなに小さくなっても、
じっと見つめることさえやめなければ
だんだんと、静かに育って、
大きな光になっていくんだ。

そんなことを思って、胸があたたかくなった。

自分の中にある、まだ
うまく言葉にはできない領域。

その、簡単にはとてもほどけそうもない、
こんがらがった領域にこそ、
きっと手がかりはいっぱいある。

そこがつながりの始まりなんだと思う。

自分の小さな手の中で、
光をあたため、見守り続けること。
人はもっとそういうことを大事にしていい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 不思議系
感想投稿日 : 2012年5月18日
読了日 : 2012年5月18日
本棚登録日 : 2012年5月13日

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