2023.9.15読了。
天才三遊亭円朝の作品。
三大怪談の一つ。
幕末明治に活躍したレジェンド噺家のお話を速記したものを現代訳したとのことだったが、びっくりするほど読みやすく、とにかく面白い。
怖さは薄めで、萩原新三郎の下へ死んだお露とお米が夜な夜なカランコロンと音を立てて通うおなじみの幽霊譚よりもむしろ、お露の父親である飯島平太郎と草履取の孝助、悪女のお国と源次郎、思わず悪人になっていく伴蔵とその犠牲となるみね等々の物語の方に興味が掻き立てられる。
印象に残ったのは、敵討ちという風習が尊ばれていた時代の空気と、人の生死に固執しないあっけらかんとした死生観、武士の美学といったところ。
次は「真景累ケ淵」にも挑戦したいと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
6⃣エンタメ
- 感想投稿日 : 2023年9月19日
- 読了日 : 2023年9月15日
- 本棚登録日 : 2023年8月11日
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