べつに初めてじゃないけど、バラバラに理解した構造主義者たちを同じ地平に置くには良いかなと思い、読んでみた。
構造主義の変遷というよりは、構造主義がどんなルーツ(若干科学史のようだった)を持つか、そしてどうやって構造主義が産まれたか(ソシュール、レヴィ=ストロースとヤコブソンあたり)の説明が大半だった。
人類学のクロード・レヴィ=ストロースと並ぶ大家、文芸のロラン・バルト、精神分析のジャック・ラカン 、歴史学のミシェル・フーコーといったいわゆる『構造主義の四天王』といわれる人達はあまり出る幕がなく少し残念。
しかし本書ではどの人も行った手続きはそう変わらない扱いになっているから、わざわざ詳しく説明する必要もないと考えたのだろうか。きっとそうなのだろう、なにしろ「はじめて」であれこれ言われても分からないだろうし。
この本では、構造主義を構造主義の立場から解体してみせている。
本書でレヴィ=ストロース以外の人に湧いたら、付録のブックリストから構造主義者の著作をあたってみると良いかもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年9月10日
- 読了日 : 2011年9月10日
- 本棚登録日 : 2011年9月4日
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