冷戦時代の軍拡競争のように、AIの拡張競争は激しさを増し、やがては収拾がつかなくなる。核兵器と同じで、あらゆるところでAIが使われるようになれば、技術そのものが飽和して陳腐化してしまい、やがて誰もその技術に関心を持たなくなる可能性もある。私たちがなすべきなのは技術の「軍拡競争」ではなくて、このレベルまでは使ってもいいが、その先はいけないと技術を使う範囲を線引きする「軍縮競争」にいかに向かわせるかであり、それがこれからの技術と私たちの関係のカギを握ることになるだろう。自生的、かつ急激に進化していく技術そのものについ目を奪われがちになるが、焦点は、私たちと技術の関係にあるのだ。技術が生活インフラに落とし込まれていくとき、その技術が問題を起こさないように社会の制度を整備することこそ、重要なのである。倫理面での基準を定め、社会の実情に合わせて法律を作っていくことは、私たちがこれまでやってきたことと基本的には変わらない。
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カテゴリ:
情報通信
- 感想投稿日 : 2018年4月20日
- 読了日 : 2018年4月20日
- 本棚登録日 : 2018年4月20日
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