アジアのガバナンス

著者 :
制作 : 下村恭民 
  • 有斐閣 (2006年12月1日発売)
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ガバナンス要因自体が経済的なパフォーマンスやそれとともに生じる社会変化によって変化するのが普通であり、これはガバナンス要因が現実世界では厳密な意味で独立変数ではないことを意味する。
PRSPとは、途上国政府が国家予算を投じていかに貧困削減を進めるか、具体的にどういう分野にどういう戦略をとるかを示した報告書のことであり、HIPCs(重債務貧困国)に対する債務帳消しの条件として、途上国が側がこれを作成し、世銀とIMFの承認を得るものとされた。
国際援助社会の標準的なガバナンス議論はもっぱら単一的な視点から検討する姿勢が農耕で、それぞれの途上国社会に固有のインフォーマルな制度のきめ細かい把握には適していない。ガバナンスのあり方はインフォーマルな制度と深く関わっているから、標準的なガバナンス議論はこの性格は、途上国の経済社会システムに内在する可能性を考察する能力を制約している。

ガバナンス改革の拡大へのキーワードはネットワーク化と競争意識である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 開発学・国際協力
感想投稿日 : 2011年9月24日
読了日 : 2011年9月24日
本棚登録日 : 2011年9月24日

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