噂の皇子 (文春文庫 な 2-24)

著者 :
  • 文藝春秋 (1991年9月1日発売)
3.67
  • (6)
  • (13)
  • (16)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 129
感想 : 10
4

平安時代を舞台とした短編集。

「噂の皇子」…三条天皇の皇子敦明の小説
「桜子日記」…和泉式部に仕える女の視点からの独白
「王朝無頼」…藤原保輔についての小説
「風の僧」…平将門の存在を背景とした、とある話
「双頭の鵼」…源頼政を、娘・二条院讃岐、三井寺の僧、藤原俊成の娘・建春門院中納言、頼政の郎党の視点で描く小説
「二人の義経」…近江源氏の”山下義経”と、頼朝の弟源義経の小説
「六条の夜霧」…藤原道明の登場する、とある話
「離洛の人」…藤原佐理についての話

この本の短編はどれも読みやすく、気が利いていて面白かった。
『この世をば』で登場した、敦明や、藤原佐理について、
『この世をば』での人物解釈の延長線で描かれているので、
番外として読んでも楽しめる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(平安時代)
感想投稿日 : 2013年6月20日
読了日 : 2013年6月20日
本棚登録日 : 2013年6月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする