seiyan36さんの感想・レビュー

とんび (角川文庫 し 29-7)

著者 : 重松清

• 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年10月25日発売)

私は59歳だが、小説を読んで泣きたいとの思いがある。
で、この本を手にした。
実際に泣いたのかというと、泣きたくなる場面あり、笑いたくなる場面あり、の、良い小説です。

登場人物であるアキラが生まれたのは昭和37年10月。
ここがまた良い。
何が良いのかというと、私が昭和36年生まれなので、時代背景が良くわかる。
ちなみに著者は1963年生まれなので、昭和38年生まれになる。
つまり、著者とアキラと私は、ほぼ同時代を生きているので、共感できる部分が多い。

そんな訳で、中々、楽しめる内容で、著者の作品をもっと読みたくなりました。


●2023年12月29日、追記。

本作の内容は、次のとおり。

---引用開始

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。

---引用終了

感想投稿日 : 2020年11月9日

読了日 : 2020年11月9日

本棚登録日 : 2020年11月9日