ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)

  • 早川書房 (2012年3月31日発売)
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この本は日本の本で例えるならば、三島由紀夫のスパイ傑作本と言う感じです。言うならばこの本はその英国版と言う感じです。著者のジョン・ル・カレの本は非常に巧みな文学的な表現で情景描写、心理描写がこれでもかと言うほどの精巧で緻密に細やかに語られています。諜報作戦、諜報部隊、ナショナリズムや国に対する忠誠心など出演している人物のストーリーが芸術的に語られ、その内容が細やかな文体や描写として描かれており、文章力と言う意味でも、その芸術的な巧みな文章をたっぷりと精密に味わうことができる本であり、その語りの粘り強い周到さに驚嘆する本と言えるでしよう。なおかつ諜報活動におけるナショナリズムや国に対する忠誠心や裏切りなど、現代ではスパイ小説と言うのはなかなか読めるものでは無いですが今でも人間関係の心理描写や緻密な心の変化などの部分で非常に面白い本であると言えるでしょう。ただ少し読むのに手応えがある難しい本ですが一読はしておくべきです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年1月30日
読了日 : 2022年1月30日
本棚登録日 : 2022年1月30日

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