柿の種 (岩波文庫 緑 37-7)

著者 :
  • 岩波書店 (1996年4月16日発売)
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本棚登録 : 1058
感想 : 107
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物理学者で、こんなに詩情のある人っているのね(漱石の弟子)
猫を観察する目の優しさ、関東大震災後に「被服廠の惨劇を見るのは免れたが、木の無数の死骸を見た」話、現実と空想を仕切るガラス、教科書には震災火災や揮発油の扱いなどの大事な事が載っていない。編纂者や為政者を先に教育すべき。思った事を伝えるには、そのまま書いては伝わらないのかも知れない。
「緑の焔をあげて燃ゆる小蝋燭を点しつらねたようにも見える」これが、白木蓮の若葉の描写ですよ!
どれも日常を書いて、平易で飄々としていながら、含まれている意味深くおもしろい

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 理科・数学系
感想投稿日 : 2011年5月22日
読了日 : 2011年5月22日
本棚登録日 : 2011年5月9日

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