さださんのお父さんが亡くなられるまでの話と、家族の思い出。
他の本読んで知ってる話も結構あったけど、お父さん、豪快な人だったんだなあ……
ちょっと涙腺がゆるむのは、ラストのカステラのあたりかしら。
カステラは好きだけど、豆大福ほど好きじゃあない。
でもこれを読むと、カステラ食べたくなります。
そして、語れるだけの家族の思い出があるっていいなあって思う。
日常って誰に話すほどでもない、世間話の類で終わってしまうものだと思うけど、さださんのところは事件だらけで(笑)
うちは、そんな事件はないし、いずれ忘れてしまうものばかりだけれど、覚えていることはあって、小さくても大事。
これはお父さんとの話だったので、自分の小さな思い出。
「お父さんすごい!」って思ったこと。
父が自分で洗車をしていて、弟もそこにいたかは覚えていないけれど、私は公園で遊んだり、バケツの水をかえたりしていた。
そこへ、クマンバチが飛んできて、父の頭の周りを飛び回っている。
子供心だから、クマンバチなんて怖いわけですよ。
自分だったら今でも慌ててしまったろうと思うけど、父はじっと動かなかった。
ハチが去るまでそうしているのかなと思ったら、ハチはますます近寄ってきて、今にも頭を刺しそうな位置に近づいて。
その瞬間、父が左手に持っていた、車拭き用の濡れた布でビシャン!と、クマンバチを叩き落とした。
たったこれだけ。
福島の田舎育ちだからハチなんて慣れてたんだろうけど、じっと動かずにいて、しかも耳のあたりをうろついているハチを、左手の布で仕留めた……今でも、すごいなあって思ってる。
- 感想投稿日 : 2013年1月13日
- 読了日 : 2013年1月13日
- 本棚登録日 : 2013年1月13日
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