つゆのあとさき (岩波文庫 緑 41-4)

著者 :
  • 岩波書店 (1987年3月16日発売)
3.65
  • (27)
  • (32)
  • (51)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 435
感想 : 34
3

永井荷風の代表作のひとつ。<BR>
<BR>
高校受驗レベルの近代文學史でも、選擇肢のなかから選擇させる形式で出題される可能性がある。<BR>
塾の講師をしてゐた時に、生徒に教へたことがある。<BR>
でも、讀むのは今囘が初めて。<BR>
<BR>
昭和初年の風俗史が描きだされてゐる。<BR>
主人公は、カフェエーの女給をしてゐる。<BR>
いままで、カフェエーの女給と云はれてもぴんと來なかつたが、いまでいへばキャバレーのホステスか。<BR>
公倡制度があつた時代なので、もぐりの賣春婦といつたところ。<BR>
文士の妾になつていながら、カフェエーの客と寢ることに何の抵抗もない20歳の女である。<BR>
<BR>
性風俗は、名稱や形態こそ異なれ、今も昔も大差ないのである。<BR>
<BR>
2003年6月21日讀了

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(一般)
感想投稿日 : 2005年4月23日
本棚登録日 : 2005年4月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする