封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ (1) (小学館ルルル文庫 し 2-1)

著者 :
  • 小学館 (2007年5月24日発売)
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本棚登録 : 235
感想 : 31
4

 平安時代から生き続けてきた二人の鬼と人の紡ぐ物語である封殺鬼シリーズの新章。

 昭和初頭の東京が舞台の、先だって完結したシリーズに登場していた陰陽師の神島桐子さんが中学生だった頃の物語…中学校、本当に通ってるのかが非常に謎です。でも、彼女が怒鳴ったり笑ったり可愛く髪を整えられたりするような時間があってよかったなぁと思いました。
 
 各所で炸裂する霧島さんっぷりの素敵さや「昼行灯」と称され続けていたあの方の登場などを鑑みるに、今後の展開がとても楽しみです。現と異界の、繋がりながら隔たれている在り様を描き出す文章に息をのむことがしばしば。「浅草十二階」のように節々に登場する文物やそこに存在する言葉に漂う空気が昭和な感じ。鬼たちや魑魅魍魎や人たちはどのように関わっていくのでしょうか。

 81ページの絵のアングルがサイコーだと思ったり。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少女小説
感想投稿日 : 2010年10月10日
読了日 : 2020年月
本棚登録日 : 2019年11月30日

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