美術探偵・神永美有 天才たちの値段 (文春文庫 か 48-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2010年2月10日発売)
3.30
  • (11)
  • (38)
  • (69)
  • (8)
  • (6)
本棚登録 : 603
感想 : 48
3

歴史小説の人の認識だった門井慶喜さんに、美術系ミステリーが何冊かあると知り、早速読んでみた神永美有シリーズ。
美術品を見たときに、贋物なら苦味を本物なら甘味を感じるという天才目利きが活躍する短編集。

個人的に今年は美術ミステリーにはまっている。原田マハさん、北森鴻さん、深水黎一郎さん。探せばたくさんあってうれしくなる。

舌で本物が絶対的にわかる天才の無双ストーリーかと思いきや、なにをもって本物なのかの解釈により、ストーリーは二転三転。最後の話などは、舌鑑定でてこないし。
ボッティチェリ、バーン・ジョーンズ、フェルメールからモラエス、涅槃図、三彩まで東洋西洋問わず次々と展開されるさりげない蘊蓄にほえーっとなる。続編も読みたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 持っていない
感想投稿日 : 2021年7月8日
読了日 : 2021年7月8日
本棚登録日 : 2021年7月4日

みんなの感想をみる

ツイートする