思想なんかいらない生活 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房 (2004年6月8日発売)
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本棚登録 : 115
感想 : 19
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大学2,3年生の時に読んで面白かったものを購入して再読。
今となっては詮無いことだが、哲学なんて世界を知らなければ、
知っていても私にもう少しの現実生活を楽しもうという気力があれば、
私の人生はまったく違ったものになっていただろう。

34
自分一個を救えるか。それが私にとっての「知」の意味だった。だが、「知」は仕事を救えず、人間関係を救えず、生活を救えない。
262
「思想」や「哲学」は、学者先生や評論家にとっての「仕事」にすぎないのではないか。
263
たしかに埒もない人名や本の題名や思想語だけならいくらかは覚えた。だが自尊心が妙に浮ついただけで、生活にはほとんどなんの役にも立っていないのである。自分を律することもできない。人間関係を円滑にするにも無益である。斬新なアイデアが出てくる助力にもならない。
264
思想などという大層なものは人間を立派にしない。自分を深めない。仕事にも役立たない。愛にも不要である。人生が豊かになるわけでもない。
ようするに「思想」も「哲学」も一生必要ではない。すくなくとも「ふつう」の人間にとっては全く必要ない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: キャリア
感想投稿日 : 2011年12月5日
読了日 : 2011年11月20日
本棚登録日 : 2011年12月4日

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