数学ガール/ゲーデルの不完全性定理

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  • SBクリエイティブ (2009年10月23日発売)
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数理論理学の大きな定理「ゲーデルの不完全性定理」をゴールに、数学の論理式や公理の考え方について、アニメチックな設定のキャラの会話を通して学べる一冊。

高校レベルの集合から丁寧に説明され、集合の濃度や、極限(ε-δ論法まで触れている)の考え方を学びつつ、さらに数理論理学の入り口としての役割も担ってくれます。
特に意味論と構文論の違いについては、当時論理学を学び始めた自分にとって、認識の甘さを正してくれたので非常に感謝しています。

次のようなトピックについて気になる人は、手に取ってみるといいと思います。
・0.999...=1って?
・「偶数の数」=「自然数の数」ってほんと?
・極限の厳密な定義って?
・数学における「論理」って何?

ただ、一つ難点をあげるならば、後半のゲーデルの不完全性定理の説明だけ急にアクセルべた踏みしたかのように難しく、そして高速になります。初学者の方は後半の部分はちんぷんかんぷんで問題ないです。私は理解出来ませんでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 学問
感想投稿日 : 2023年11月16日
読了日 : -
本棚登録日 : 2023年11月16日

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