面白い。「海賊とよばれた男」でも何度か眼がウルっとくる場面があったが、この本もまた純粋で真面目な男の話と、それを待つ女の話が絶妙だ。本当の祖父も、育ての祖父もどちらも運命はそれぞれが使命と思ったものだったと思う。
宮部のような筋の通った男、頑固というか頑なな男の生き様にはどうも弱いなぁ。同じ思いの人はたくさんいるだろうな。普通に聞いたら出来すぎた話のように見えるが、そこに尊敬に値する人間の強い思いがあり、それがこのストーリーを、もしかすると実際にこういうことがあったのかも、と思わせる。これは現代の大人のお伽話だな。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年2月10日
- 読了日 : 2022年3月1日
- 本棚登録日 : 2023年12月8日
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