大好きだった書店が閉店となり、書店員の職を失った一葉。
実家に戻って、祖母の荷物を整理していて見つけた祖母の手紙。そこには、祖母が通っていた連句の会へのお菓子の差し入れと挨拶の依頼が。
一葉は祖母のノートに記された季節のお菓子を持って、連句の会「ひとつばたご」へ参加したことで、連句の世界を知ることになる。
歳も職業もバラバラな人たちが集い、句を連ねていく。
祖母の思い出と、新しい出会いで一葉が少しずつ新たな自分を見つけて行く様子が温かい。
毎月差し入れた和菓子が食べたくなり、一葉が仕事をするお店たちが素敵で、作られる句がじんわりくる。
俳句はTVで見て、一音も無駄にしないことに気持ちがきゅっと引き締まってきたけれど、この本の句も何度も読み返したくなる。
色々盛り盛りなのに、穏やかな時間が流れていく不思議。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
楽
- 感想投稿日 : 2022年9月4日
- 読了日 : 2022年9月4日
- 本棚登録日 : 2022年9月4日
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