皆川博子が第二次大戦末期の女学校を舞台に織り成す、当時を知るものみによって成し得るリアリティと極上の幻惑の世界。
三人の少女たちが書いたリレー小説の形式をとった物語。
小説を書くに至った経緯を綴った手記と現実が交錯し、世にも美しく残酷な入れ子細工が出来上がる。
儚くも残酷な少女たちに酔い、地に足をつけた心身ともに健康的なべー様にホっとする。
惜しむらくは、私が作中の少女たちと同じ頃にこの本が存在しなかったことだ。
少女たちに、少女の頃に戻りたい人たちに読んで欲しい一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文学、ミステリー
- 感想投稿日 : 2012年4月17日
- 読了日 : 2012年4月15日
- 本棚登録日 : 2012年4月17日
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