自分はわりと0か100の人間でそれが嫌で自分が面倒だなと常々感じていたのですが、坂口安吾は葛藤してる自分を愛してくれるんだろうなと感じて変な自信がつきました。
高校生の頃にカッコつけて堕落論を読んでわかった気になっていたのですが、大人になって改めて読んでも自分は理解できたのかしら?となってます。ただ、恋愛論やFARCEについてを読んで安吾が人間のうちにある矛盾や混沌をとにかく愛していたんだろうなってことはわかりやすかったです。そこから堕落論を再読するとこういうことを言いたかったのかなと考えることができて楽しかったです。
理想と現実のギャップに苦しんだり、自分の思いと裏腹な行動をしてしまって後悔してる人を坂口安吾が暖かく迎えてくれるそんな感じがありました。坂口安吾なりの人間讃歌なのかもしれません。これからも精神の格闘をしていこうという前向きな気持ちになれる1冊でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年8月16日
- 読了日 : 2023年8月16日
- 本棚登録日 : 2023年7月28日
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