恋人との付き合い方にもの足りなさを感じているカヤノが、友人に印象に残っているデートについて訊き、その友人が結婚相手にデートについて訊き、という具合に繋がっていく。
付き合い方は様々だ。ドラマっぽいことをしている人たちなんてほぼほぼいなくて、それぞれの生活のなかで恋愛している。
午後二時に千葉駅で待ち合わせて六時半から新宿でライブを観るデートの際、午前七時に家を出て電車に乗って新宿のライブハウスへの道を下見してから千葉に引き返した、という思い出を披露する田口さんのエピソードがとてもよかった。いかにも十六歳っぽい。
読者百人が「心に残る恋人との時間」について書いているコーナーは、雑誌『東京グラフィティ』みたいでいいなと思った。
もう何年も読んでないなあ、東京グラフィティ。ビレバンに通っていたころはよく読んでたけど。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
角田光代
- 感想投稿日 : 2022年8月15日
- 読了日 : 2022年8月14日
- 本棚登録日 : 2022年8月14日
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