死の授業

  • 講談社 (2010年10月30日発売)
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感想 : 25
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NHKのテレビ番組『ようこそ先輩』で、中学二年のクラスで行われた”死とは何か?”について考える授業をまとめた本。

生徒たちに自分が大切だと思うものを絵に描かせて、それを校庭で燃やし、死を疑似体験させる。
死とは別れであり、生きてると言うことはまた会えるということだと新井さんは言う。
生きてるって素敵!すごい!すばらしい!感謝!ばんざい!

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疑似体験から死の悲しみを教え込んで、生徒たちが簡単に自殺しないようにしたい、というねらいはよくわかった。

個人的感想としては、死ってほんとうにサヨナラなのか、そんなことないんじゃないのか、と思ってしまった。
生きてることは最高で、死ぬことは悲しい!といった結論を強制するような授業進行もどうだったんだろうな。死ぬという選択肢があったほうがいい場合だってあるんじゃないかな。

自分はひねくれてしまっているからそんなふうに考えてしまうのであって、新潟の中学二年生たちは純粋な気持ちでいのちに感謝していた。素晴らしい生徒たちだった。
自分がこのクラスの生徒だったら、相当浮いた存在になってしまっただろうな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2022年1月28日
読了日 : 2022年1月27日
本棚登録日 : 2022年1月27日

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