一人の女性の6歳から79歳。物心つく頃から認知症予備軍のような状態になるまで、くちべには事あるごとにぬられてきた。
女の子から大人の女性になり、パートナーの最期を看取り、老いていく女性。どの時期が彼女の人生のハイライトだったのかはわからない。わからないままでいい。全部が終わったあと、彼女自身が選びたければ選べばいいだけのこと。
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くちべにをしっかりとぬっている人が苦手だ。威圧されているような気分になってしまう。
くちべにが歯についてしまっている人も苦手だ。指摘するのもわるいから何も言わないが、赤く染まった歯を目で追ってしまう。
くちべには大人のアイテム。自分も大人になったはずだけど、まだくちべにの魅力に気づけていない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
角田光代
- 感想投稿日 : 2020年12月25日
- 読了日 : 2020年12月25日
- 本棚登録日 : 2020年12月25日
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