口紅のとき

著者 :
  • 求龍堂 (2011年12月1日発売)
3.45
  • (27)
  • (63)
  • (95)
  • (17)
  • (4)
本棚登録 : 521
感想 : 99
5

一人の女性の6歳から79歳。物心つく頃から認知症予備軍のような状態になるまで、くちべには事あるごとにぬられてきた。
女の子から大人の女性になり、パートナーの最期を看取り、老いていく女性。どの時期が彼女の人生のハイライトだったのかはわからない。わからないままでいい。全部が終わったあと、彼女自身が選びたければ選べばいいだけのこと。

---------------------------------------

くちべにをしっかりとぬっている人が苦手だ。威圧されているような気分になってしまう。
くちべにが歯についてしまっている人も苦手だ。指摘するのもわるいから何も言わないが、赤く染まった歯を目で追ってしまう。

くちべには大人のアイテム。自分も大人になったはずだけど、まだくちべにの魅力に気づけていない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 角田光代
感想投稿日 : 2020年12月25日
読了日 : 2020年12月25日
本棚登録日 : 2020年12月25日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする