人生の科学: 「無意識」があなたの一生を決める

制作 : David Brooks 
  • 早川書房 (2012年2月23日発売)
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本棚登録 : 309
感想 : 20
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570ページのボリュームで、2015年に出た文庫版では上下巻分冊になってました。一気に読みきるのは少々大変ですね。。
内容は、最新の脳科学の研究結果を物語仕立てで解説するもので、著者はニューヨークタイムズのコラムニスト。生まれる前から最期までの物語を追っかける訳なので、長くなるのも頷けるかと。

大体は物語パートと解説パートが連続する形で進行していき、例えば、登場人物の子ども時代のエピソードの後で、親の態度が子どもの成育に与える影響についての最新の調査結果などが解説されるというものです。
物語パートは中流層に生まれた男性と、貧困層に生まれたマイノリティの女性の生い立ちから出会い、結婚からその後という流れです。冒頭に「史上最高に幸せなストーリー」と大きく出たので期待してしまいましたが、あくまで例ということで、そんなにドラマチックで面白いものではないです。。
解説パートは最新の脳科学の研究結果だけではなく、色々なものが出てきて(ルソーのエミールやら、アダム・スミスやら)、「うーん、風呂敷広いなぁ」という感じです。1行だけメラビアンの法則(これをもっともらしく拡大解釈して取り上げている本はあまり信用しないことにしています)っぽい記述があったような気がしたのですが、もはやどこか見つけられず。

長くてテーマが多い本なので、興味があるパートをつまみながらゆっくり読むくらいの気楽さが合うのではないかと。
そして、興味が湧いたパートはそれぞれの専門書を読んだ方が良いと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: なんとなく興味ある圏
感想投稿日 : 2017年3月26日
読了日 : 2017年3月26日
本棚登録日 : 2017年3月23日

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