西の善き魔女5 闇の左手 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2014年4月25日発売)
4.19
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本棚登録 : 374
感想 : 24
5

なんというフィナーレ!
立ち上がって拍手をしたい!
終わりが近くなって、この残りのページ量で間に合うのか?本当に収まるのか?と不安になったけど
なんの問題もなく大団円を迎えて清々しかった

ネタバレつけたので遠慮なく語るけども
微かにハイテクなにおいを感じてはいたが
まさかファンタジーではなくSFだったなんて!
宇宙船で移民する星を目指していた途中の、
不時着からの定着だったとあって、
それをここまでのファンタジー的土台と結びつけて1つの世界の在り方を造ってしまうのだから
偉そうな物言いだけど、あっぱれとしか!

試みに失敗しても、結局は救済されるようだとみて
本局の人たちやさしみ…と心強くもあり
箱庭世界だろうなという予想も外れていなかったけど
それでも円熟した世界観でもって成り立っていて
何よりも全てが生身だったことが良かったなぁと

内外での政治的やり取りも、竜騎士を中心とした軍の動き方も、場面のひとつひとつをとっても鮮やかで軽やかで
とても気持ちよく読み切ることができた
とりわけ最後に女王が言った、過去・現在・未来の3人の魔女が寄り集まって1つの西の善き魔女になる、といったくだりが
とても童話的、物語的でよい締めくくりだった…

ルーンとフィリエルもラブラブだし
ひょっとしたらユーシスとアデイルがくっつくのか?!という期待もあり
この王国がこの先も末長く明るいところであればいいなと
願わずにいられないラストだった

女王陛下の投げやりぶりも、まさかのあの場面での思い切りが
とてもよかった笑
あと3人娘!トーラスでは大変憎々しかったけど、いいキャラしてたなとても!彼女たちの活躍ぶりを小話でもいいからもう少し見たかった

ふぅ
さて、続刊を読もう…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー
感想投稿日 : 2018年1月8日
読了日 : 2018年1月8日
本棚登録日 : 2014年9月19日

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