1981/1983年生まれの作家5人が書いた学園ミステリ。
新鋭ということもあって、謎解きや物語の構成が今ひとつの感が拭えない。
そのためか、一話ずつは短いものなのに、なかなか読み進めない。
それでも、
この先この中の誰かが(もしくは全てが)大成してくれたら面白いかな。
『お届け先には不思議を添えて』 似鳥鶏
探偵役の人物があまりにも唐突にあらわれて、しかもどんな人物なのかがわからない。
シリーズ物ということだが、他の作品を読んでいないのですごく違和感がある。
『ボールがない』 鵜林伸也
こんな謎解きでいいの?反則じゃない?と思ってしまった。
でも野球部の裏側がわかったようで、それはそれでいいかも。
『恋のおまじないのチンク・ア・チンク』 相沢沙呼
バレンタインって、今は友チョコが主流なのかな?
バレンタインデーのウキウキ・バタバタ感がほほえましい。
恋もうまくいくといいね。
『横槍ワイン』 市井豊
学園物としてはちょっと異色の大学生の物語。
人の話を聴くことを得意としている<聴き屋>が登場してくる。
この<聴き屋>に興味を覚えた。
『スプリング・ハズ・カム』 梓崎優
この作品が一番よかった。
高校卒業時に埋めたタイムカプセルを15年後の同窓会で開く。
現在(同窓会)と過去(卒業式)を行き来する趣向もおもしろい。
最後に驚かされるが、ちゃんと伏線が張ってあった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年6月26日
- 読了日 : 2011年5月22日
- 本棚登録日 : 2011年6月26日
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