指し手の顔 下―脳男2

著者 :
  • 講談社 (2007年11月30日発売)
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本棚登録 : 265
感想 : 57
4

上巻で広げた風呂敷のたたみ方がお見事。
精神医療の蘊蓄が少々冗長で難解ではあるが、精神病患者と犯罪というテーマは興味深いし、小説として前作(脳男)より面白くなっていると思う。上巻では主要なテーマの一つと思われた警察内部の対立が下巻ではややフェイドアウトしたことと、イブについてもう少し書き込みがあってもよかったかなというところが残念。
脳男暗躍の意図とその結果はラストで明らかになるが、彼の内面はまだ謎に包まれたままで、続編をにおわせる終わり方なので次作が楽しみ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ日本
感想投稿日 : 2015年4月25日
読了日 : 2015年4月25日
本棚登録日 : 2015年4月25日

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