三陸海岸大津波 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (2004年3月12日発売)
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本棚登録 : 1844
感想 : 291
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知らなければならない。知って正しく恐れなければならないことがある。
南三陸海岸大津波。
この言葉ですぐに思い出すのは衝撃的な3.11の圧倒的な自然の猛威とそれによってもたらされた甚大な被害。
あれだけでなく、過去に幾度となく襲ってきた津波。そしてその度に壊され失われる家や船やひと。人間関係や仕事。
自然の激しさと人間の無力さを痛感しながら、それでも生きる、その土地を選び生き抜く人々の覚悟に言葉を無くす。
記録文学の持つ力をまざまざと感じた。
昭和の桃の節句に襲った津波を生き抜いた子どもたちの作文が胸を打つ。
日本人として必読の書のリストがあるとしたら、必ず入れなくてはならない一冊だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年1月30日
読了日 : 2022年1月30日
本棚登録日 : 2022年1月30日

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