ぼくの短歌ノート

著者 :
  • 講談社 (2015年6月16日発売)
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感想 : 56
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今、
エッセィと併読している途中で、
(おや)と、気付いた。

(私、歌集読むの遅いなぁ…。)
たった31文字だと言うのに
遅々として進まない。

うむむ。
短歌は立派な芸術なんだなぁ。
お気に入りの絵画の前では動きたくないように、
読んで現れる風景の中に長々といたい。
ずっといたい。

日常めくら、の私には
いつも見ているはずの風景、どこかで見た事のある風景だとしても、
全部がものすごく新鮮に思えるのだ。

更に穂村さんの奥行きを深める様な解説が、
3D効果の様に立体感まで生み出して
ぐいぐい迫ってくる。

すう~っと通り過ぎて行くだけの薄情な日常に、
(待て!)と、ぶつけたカラーボールが見事命中し、
曝け出した正体をついに見てしまった様な
面白い歌集だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年11月15日
読了日 : 2015年11月15日
本棚登録日 : 2015年11月15日

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