「紙の動物園」
ここまで極端でなかったとしても、米国に移り住んだアジア人家族において
程度の差こそあれ実在する話。子供が成長するに従い、言語・文化・食生活等々、
色々な違いが発生する。その違いをありのままに受け入れられればよいのだが、
どうしても違いを受入れられなかったり、米国が優れていて、自国が劣っている
という構造に陥り易くなってしまう。特に米国においては、どうしても英語優先に
なってしまうし。実際、親にとっても、子供達の英語力が伸びる事が、
米国に馴染んでいる証として感じる部分もある。著者自身もその様な葛藤の中で
育ったんだろう。
息子への愛情、特に、言葉の通じない国で子を育てる苦しみを紙に記す術しか
なかったというのは残念だったろう。その悲しみを主人公はどの様に受け止めて
自身の将来につなげてゆくのだろうか。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月21日
- 読了日 : 2020年9月20日
- 本棚登録日 : 2020年9月20日
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