日本文学盛衰史

著者 :
  • 講談社 (2001年5月30日発売)
3.74
  • (8)
  • (13)
  • (16)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 103
感想 : 13
4

何だ何だこれは。小説ってここまでやっちゃっていいの? いいんです。そんな小説。
二葉亭四迷、坪内逍遥、国木田独歩、森鴎外、夏目漱石、石川啄木…。誰もが名前くらいは知っている近現代の文豪を登場させ、その私生活を追いながら、気付くと、啄木が援助交際したり、田山花袋がAVを撮影したり、たまごっちやビートたけしやエヴァンゲリオンが出てきたり、そのうち著者・高橋源一郎さんの胃カメラの写真が出てきたりと、ホント、何というのでしょう、「何でもアリ」過ぎて、度肝を抜かれます。
筋といったものはないですが、文豪たちの文学観、創作活動における苦悩、ライバルたちへの嫉妬といったものが緻密に描かれ、興味を惹かれました。それから個人的には、夏目漱石が著作で残した数々の秘密の謎に迫る数章は興奮を覚えました。
ハードカバーで598ページの大部(2,625円)で、図書館から借りて読みました。他の本と並行読みをしていたら、4か月くらいかかってしまって、何度も図書館へ出向いて借り直すハメに。他に借りたい人がいたかもしれません。この場をお借りしてお詫びします。
にしても、高橋源一郎さんはすごいや。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年9月26日
読了日 : 2013年9月26日
本棚登録日 : 2013年9月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする