数学者の夏

著者 :
  • 講談社 (2020年9月9日発売)
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本棚登録 : 439
感想 : 32
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タイトルを見て「面白そう」と思い、読んでみました。

確かに、「数学」の要素を取り入れた内容ではあるのですが、本当の意味での「数学者」は出てこないので、「タイトルに騙された」感はぬぐえません。
それから、主人公は、高校の「数理工学部」という部活に所属しているようなのですが、最初にこの部活の名称が出てきた際に「理数工学部」となっていたため、非常に戸惑いました。

テーマとしては、戦争の悲惨さとか、高齢化社会とか、地方の過疎化とか、8050問題とか、いろいろと盛り込まれていまして、作者の考えや思いが詰まっているものと思われます。
個人的には、押し付けがましいとは思わなかったので、その辺りは参考になりました。

その一方で、言葉の使い方については(とくに様々な描写において)、違和感がある部分が多く、そこは読んでいて少し気持ち悪かったです。

ストーリー的には、ちょっと強引だと思いましたが、最後は、希望が持てる終わり方で、そこは好感が持てました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館で借りた本
感想投稿日 : 2021年1月26日
読了日 : 2021年1月26日
本棚登録日 : 2021年1月26日

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