天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

  • フィルムアート社 (2014年12月15日発売)
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【感想】
歴史に名を残した作家、研究者、哲学者たちがどのような日常を送っていたかを綴る一冊。タイトルには「必ずしもクリエイティブでない日々」とあるため、ひらめきのためにボーッとしたり関係ないことをしたりして過ごすような時間を想像するかもしれない。しかし実際に紹介されているのはそうした余暇時間ではなく、仕事や趣味、食事、睡眠といった生活全般をどのように計画するかという行動設計である。「ひらめきを生むための遊び」を知りたくて本を開くと多少ズレるので注意だ。

内容であるが、当然一日の過ごしかたは千差万別である。几帳面で時間をきっちり守る人もいれば、ずぼらで起床時間も就寝時間も適当な人もいる。
読み進めていく中で感じたのは、次のような人が多いということだった。
・朝方人間
・睡眠時間が短い
・粗食(ご飯を抜いて大量のコーヒーや甘いものを食べる)な人か、大食漢(しょっちゅう外でパーティーをする)が多い
・酒かタバコをたくさんやる
・散歩が好き
・1日のうちで「これを必ずやる!」という目標を設定している

気づけば、我々は順序や計画はあやふやなままなんとなく仕事や趣味をしている。1日のうち、仕事以外で「必ずこれをやろう!」と心に決めて実行している人は少ないだろう。また、仕事の中であっても――例えば「1日1時間は新作の原稿を書き進めよう!」など、「仕事の中の仕事の時間」を取っている人はそういないのではないだろうか。もちろん、それをやれば必ずクリエイティブになれるわけではないのだが、偉大な人たちはやはり、1日単位でも前に進むことを意識して計画を立てているのだなと実感した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月10日
読了日 : 2022年5月9日
本棚登録日 : 2022年5月9日

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